■サードレベル受講者選考の小論文を、試験会場で、記述する方式に変えました

監事 鈴木 正子
愛知県看護協会 認定看護管理者教育課程主任教員 小島登美香

 春彼岸、名古屋は桜の開花が宣言されました。通勤途中に、薄紅の花びらをちらほら見かけました。春到来、また新しい年度の始まりです。

 愛知県看護協会で、平成19年にサードレベル開設の準備を始めた時から担当しています小島です。当時、サードレベル教育機関は東京と神戸にしかなく、愛知県で開講できれば、愛知県内はもとより東海北陸地区の管理者の方々も受講がしやすいと、県内の看護部長やセカンドレベルの修了生、近隣の看護協会長の方々からも大きな期待がありました。

 平成21年6月に定員30名で開講したサードレベルは、毎年定員を上回る応募者があり、6年を経過した26年10月現在、修了者は189名になります。

 皆様もご存じのように、ここ2~3年の認定審査の合格率は全国的に低下し、その原因として、論文内容にトップマネジャーの視点がない、自施設の現状分析が不足している、論述能力が欠けているなどの指摘がありました。そこで担当教員としては大変悩み、教育内容の見直しとともに、認定審査受験対象者には、模擬試験を実施し、学習強化の必要なポイントが明確になるようにしました。しかし、思うような成果は出ず、受講者選考についても抜本的に見直すことにしました。

 従来、受講者選考については、出願時に提出された小論文を審査しており、記述内容に第三者の指導が入る余地があり、応募者本人の能力が見えにくい状況にありました。その改善策として、論文記述という試験方法に変え、応募者本人の組織分析能力や論述能力の評価により重点をおくことにしました。選考試験出題・採点委員を別に定め、試験日を決め受験料も設定。試験問題は試験会場で提示、時間は80分とし1,200字程度で記述できる解答用紙を準備しました。この方法は、サードレベル教育機関としては初めての試みであり、応募者の動向が気になるところでしたが、東海北陸6県から過去最高の53名の応募がありました。

 看護管理者のサードレベルに対するニーズの高さを実感しています。受講生の期待に応えるべく、より充実した教育内容になるよう平成27年度の開講準備を進めているところです。

          

2015年4月21日


 

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