■クリーンランゲージ

常務理事 澤邉綾子(横浜中央病院 看護部長)

 この4月から新米看護部長として転勤した病院で奮闘しております。先ずは組織の理解からとスタッフと面接をしたとき面白い体験をしましたので、つぶやきたいと思います。


 私は4年前から本格的にコーチングを学び始め、先日クリーンランゲージという手法を学びました。クリーンランゲージのクリーンとは前提やメタファーをできる限り「洗い落とした」という意味があります。つまり、加えるものが少ないほど、多くを引き出せるという考え方で、最小限の要素を使って問いかけることで、最大限を引き出せるというのです。クリーンランゲージの中から2つの質問をしました。○○には、相手の語った言葉を入れ、潜在意識に問いかけるものです。


    ― (…で、)(その○○は、)どんな種類の○○ですか?
    ― (…で、) ○○について、ほかに何かありますか?


 自分の課題・問題について自分自身の言葉で語り、自分にとって最適・最善な解決策を自分自身で見つけていたようです。30分の面接のうち20分以上は相手の思いをひたすら頷いて聴いていました。「どんな種類」とか「他にあるか」などという質問は、相手の記憶にアクセスし、以外と俯瞰して語れるのだということもわかりました。そして、解決策のイメージをつかみ自分の言葉で語りだした時「答えは自分の中にある」と実感し、クリーンランゲージのパワフルさを体験しました。


 私自身も初めての組織で、前提や先入観がほとんどない姿勢(クリーンな態度)で実践できたのだと思います。まだまだ、修業が必要ですけどね・・・


 面接後、スタッフは自らの生活に望みどおりの変化を起すことができ、足取りも軽く穏やかに退室されました。

2015年5月14日


 

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