認定看護管理者として2度目の更新を来年に控え、そして定年という一つの節目を迎えるにあたり、看護管理者として組織を発展させるための活動を振り返る中で、自分自身の信念や思いを確認する機会がたびたびある。特にその機会は、院外の仕事をお引き受けし、組織のあり方をこれまでの実践を通して見つめる時である。それは看護協会の継続教育機関で行なわれている講義や演習に携わり指導にあたる時、学会や研修会で報告する内容をまとめる過程で思いを言語化する時、また外部の会議等の役割を担う中で思考する時である。
サードレベルの受講で、深く印象に残った言葉がある。
「認定看護管理者は、質の高い看護サービスを提供するために組織を発展させることは勿論のこと、保健医療福祉の使命に貢献するために院外の様々な活動に積極的に参加する」というメッセージである。
それ以来、外部から依頼された役割は基本的にお断りせず、どうすれば引き受けていくことが出来るか、役割を果たすための方法を考え対応している。そして部下にも「役割は引き受け担うこと、仕事は断らない」を信条に指導してきた。時折、依頼された仕事を断ることがあると「仕事は引き受けるでしょ。」と逆に言われることがある。
その結果か、役割を担うことで学び自己成長し、組織も学習意欲の高い集団となってきたと感じている。新たな提案に挑戦し、組織全体での取り組みではチームを牽引し、地域にも活躍の場が広がっている。「継続する力は弱いが、よく学び、よく働き、結束力の強い組織」であると自院を紹介している。
「止まることは後退すること」と厳しく、やさしく指導して頂いた言葉を心に、変化に挑戦するチームを作るため、「口を開けば仕事が増える」と言われている空気を感じながら、時折弱気になる自分に「おそれず、ひるまず、とらわれず」の信念で、気持ちを奮い立たせ切り替えていく。役割の意識化を行なうために自分自身の志や信念、思いを確認する基軸づくりは取り組む課題を明確にし、実現するための方法を考える中で大切にしていく。
2014年10月10日
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