■時間の流れ

常務理事田中 春美

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京、大阪を含む7府県に第1回目の緊急事態宣が発出されたのが2020年4月7日でした。その9日後の4月16日には全国に緊急事態宣言が発出されました。それ以来、病院と自宅を往復する以外は不要不急の外出を控えていましたが、先日2年前の今頃に足繁く通っていたビルに足を向けたところ、写真のようなクリスマスツリーが飾られていました。思わずツリーに近づき、スマートフォンのカメラで写真を撮影しました。
 このビルはホテルやショップ、レストランなどのほかに大学院のサテライトキャンパスがあり、毎年とても大きくて素敵なクリスマスツリーが飾られることで有名でした。2019年4月から仕事終わりや休日に大学院へ通い、学びに追われていた私にはクリスマスツリーを眺める余裕がありませんでした。
また、前述の緊急事態宣言以降は、キャンパスでの対面授業がなくなりZOOMによるオンライン授業になったため、2020年はクリスマスツリーを見ることなく2021年を迎えました。ですから、今年は2年ぶりに落ち着いてクリスマスツリーを眺めることが出来たというわけです。実際、煌びやかなクリスマスツリーとその写真を見ると「足早に通り過ぎていた時から2年が経ったのだ。」と懐かしく、改めて時間の流れを感じました。
 私が勤務する病院では、12月にクリスマスコンサートを開催して入院中の患者さんに鑑賞していただいていましたが、2020年から開催できていません。職員の歓迎会や送別会なども全く行えていません。勤務時においては楽しく会話しながら食事休憩を取ることが出来ず、黙食です。仕事の場や日常生活において、当たり前のように行ってきたことが出来なくなって約2年になります。もう2年、まだ2年、きっと前者のように感じる方が多いのではないでしょうか。
 2年が長いか短いかの判断は、もっと後にならないとできないかもしれません。できれば「あの2年間はコロナで大変だったね。」と昔話になって欲しい。時間の流れを止めることはできませんが、日々の時間を大切に過ごしたいものです。そして気の置けない仲間たちと「Merry Christmas!」と賑やかに過ごせる時がくることを楽しみに、今を乗り切ろうと思います。


 

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