■看護師の関心ごと

副会長長田佳予子

診療報酬改定の新年度がスタートしました。新品のユニフォームに身を包んだ新人看護師達の真摯な姿勢を見ると、どんな年もやはり気持ちが引き締まります。そんな中、今年度の運営計画を具体化していると、ふと、何か大切なものを忘れてきたような感覚にさらされて、思わずナイチンゲールの言葉を思い出しました。ナイチンゲール生誕200年記念に出版された、ナイチンゲールと「三重の関心」をもう一度読み返し、「これだ!」と思ったのです。

ナイチンゲールは「看護師は自分の仕事に三重の関心を持たなければならない」と言っています。それはつまり、自分が担当する症例への関心(看護の知)、そして患者に対する(もっと強い)心からの深い関心(看護の心)、そして、患者さんに対するケアと治癒への技術的な関心(看護の技)であると。

新型コロナウイルス感染に伴い、限られた人員で多重業務を安全に行うことに注力してきた日々、そのためにタスクシェア・タスクシフトも検討して業務改善の成果を出しました。しかし、これは業務中心の改善ではなかったか、「自分たちも忙しい」「他を手伝う余裕はない」などと愚痴をこぼす職員が少なくないのが事実です。私たちの関心は患者さんや仲間の気持ちであり、今何が必要で、そのために誰の力を活かし、自分は何ができるのか、ひとり一人が追求していくことではないかと考えます。この当たり前のことを看護師たちがもう一度振り返るための仕掛けづくりに取り掛かっています。

私は…まず、看護職員の気持ちにもっと関心を寄せようと心に決めながら。

☆ 師長会で作成したスローガンと最近の愛読書

2022年4月9日


 

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