平成27年春、39年間に亘る看護職としての勤務を終え、晴れて定年退職を迎えた。
4月気持ちの整理を行い、5月に日本看護協会・神戸研修センター、そして平成28年5月看護研修学校へ異動になり8ヶ月が過ぎようとしている。
今になって、自分はどの方向を目指し、何をしたいのか、何ができるのか、キャリア・ステージに立って、第2の職業人生を改めて考えている。
ブリッジズは、「新たなスタートの前には、何が終わったのかを直視すること、宙ブラリンの虚無感を体験する必要性を強調している」。―看護における人的資源活用論・日本看協会出版会―
キャリア・トランジションをいかにマネジメントするかについて書かれている。そして、特にニュートラルゾーン・マネジメントの要点を次のように述べている。
- ① 自らの責任と自覚をもち自己管理せよ。
- ② 何が変化しており、その変化による影響は何かを明らかにせよ。
- ③ 捨てるものは何かを明らかにせよ。
- ④ 終了した(する)ものは何かを明らかにせよ。
- ⑤ 自己の感情体験をありのままに受容せよ。(期待とともに悲しみや不安をも受容する)。
- ⑥ 安定しているもの・継続するもの、維持するものは何かを明らかにせよ。
- ⑦ 大きな決断をする場合は時間をかけよ。
本来は、定年という人生の節目の前からセカンドキャリアについて、将来を展望する時間を持ち、自己と向き合うことが大切であるということである。しかし、ここに至って未だにニュートラルゾーン・マネジメントから導き出されるセカンドキャリアで就いた仕事への覚悟と選択した確信が持てていない。
現在も考え続けているが、直視が足らないのか、結論はでていない。
与えられた役割、自ら決定した仕事に変化したことは何かを明らかにすることで、「できること」「やらねばならないこと」を整理することで落ち着かせている。セカンドキャリアとして、継続教育の場を選択したことを自らの責任として進んでいくしかない。
坂本会長の「教育に夢を持とう」という一言に突き動かされるように夢を持って、看護の基礎教育から卒後の教育を大事に考えていきたい。
平成28年12月16日