■地域医療連携ゼミナール

東北ブロック  信夫 松子

食文化のまちで有名な山形県鶴岡市に連携コ・ワーキングスペース「みどりまち文庫」がオープンした。私は、今そこで「スキルを磨く連携実践ゼミナール」を受講し「地域医療連携」について学びなおしをしている。

過疎の町にある小規模病院の看護管理者である私は、地域医療連携室が開設されるまで連携実務を兼務し「庄内地域医療連携の会」という連携実務者の任意団体で世話人として資質向上のための学習や交流の場を企画・運営していた。一昨年、後任にバトンタッチし私としては「連携」については、十分学び卒業したつもりでいた。

ところが、山形県庄内地域保健医療協議会の在宅医療専門部会委員を拝命し、また「庄内地域看護管理者ネットワーク」の立ち上げに微力ながら関わることになったことから、改めて「地域医療連携」について学ぶ必要性を感じゼミを受講することを決意した。

ゼミの講師は、全国連携実務者ネットワーク理事の瀬尾利加子氏で、理論アドバイサーを東北公益文科大学公益学部鎌田剛准教授がされている。

地域医療連携は、医療連携から多職種連携、社会連携と連携の範囲は広がり、今では行政や地区医師会・医療系企業にまで地域医療連携関連の部署が設立されている。ゼミの受講生は、地域医療連携室の看護師・事務職のみならず地域で食の連携に関わっている管理栄養士、製薬会社や卸業者の連携部門担当者等まさに多職種である。ゼミでは、輪読・プレゼン・ディスカッションを通して「連携」とは何か、なぜこのような仕組みが必要になったのかを振り返りながら、政策や様々な理論と照らし合わせながらの学習をしている。毎回、輪読担当者以外には、ミニホームワークがあり「地域データを調べる」もその一つであった。

仕事を終え地吹雪のなか車を走らせ1時間半、「みどりまち文庫」に着くやいなや10分のプレゼンを行う。受講生や講師からの質問に続き鎌田先生からは「地域のデータは高齢化ばかりに着目しがちであるが若者流出が何をもたらすのかを考えることがより重要である」と理論をかみ砕いてアドバイスされた。

次回は、「地域連携における広報戦略」がテーマで私が担当する。慌ただしい年度末に拍車がかかるが、私にとって受講生や講師との「場」は何とも刺激的であり、「オアシス」でもある。

2017.3.21


 

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