会長あいさつ

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ウクライナ国旗

ウクライナへの想い
~3月21日理事会報告~

2022年3月
認定看護管理者会
会長 佐藤美子
(国際医療福祉大学熱海病院)

会長写真

新型コロナウィルス感染症の第6波は、3月21日に蔓延防止措置も解除となりそれなりの落ち着きを見せ始めています。ただ、冬季オリンピック後に始まったロシアのウクライナへの侵攻は、報道などを見たり聞いたりする範囲の中ですが、どうも辛くやりきれない気持ちにさせられます。これまで、地球上で戦争や紛争がなかった時はないと言われています。アフリカや南米、そしてアジアでも、いつもどこかで内乱や戦争が起きており、ニュースとして取り上げられない時はないほどです。しかし、これまでのどこの国の戦争も同じ他国の事なのに、この強く感じられる理不尽さは何なのでしょう。

ウクライナでは、都市も地方の田舎も、あらゆるところが戦禍に晒され、病院が爆撃され、地下のシェルターも安全でなくなっています。そんな中、医師や看護師たちが、いわれのない攻撃を受けて運ばれてくる市民に、自らも爆撃対象であるにもかかわらず、今ある医療機器や枯渇する薬剤を使って治療する姿を目の当たりにする毎日です。自分だったらあのような極限の状態で何ができるのか、逃げ惑うしかできない場所にとどまることができるのか、仲間として何かできることはないかと考えさせられます。

そんな中、日本看護協会(JNA)からICNを通じてのウクライナへの寄付のお知らせが届きました。時を同じくして、日本看護科学学会から、学会として500万円の寄付のメールが配信されました。では、認定看護管理者会として、今、何をすべきか、どのようなことが出来るのかと、理事会に提案を行いました。会の理事であり、認定看護管理者である私たちが出した案は、これから賛同してくれる会員から募金を募る、あるいは、認定看護管理者会の予算の特別枠から100万円程度の寄付をJNAを通じてICNに送るかなどでした。

しかし、これから会員に広報し募金を呼び掛けることは、別の口座の開設、どの会員がどれだけ寄付をしてくれたかのリスト作りなど、これまでにないたくさんのプロセスを踏む必要があり、時間がかかり現実的でないこと、また、年間一人1万円の会員からの会費を理事会の決定で募金として予算から捻出してよいのか、理事会の決定を会員の総意として捉えて良いのかなどこれまでにない大きな意思決定となることに悩みました。では、東日本大震災の時の会の行動はどうだったのか、今後、将来に向けての会の活動のために今どうあるべきかなど、過去へも未来へも話は二転三転することになりました。確かに災害の重さを図ることはできません。被害の大きさで対応を考えることもナンセンスです。ただ、今回の人が人を、もとは同じ民族が一方的に、大国が小国を武力で攻め込むことに抵抗するために、今、ひどい目にあわされている人たちをケアしている人を応援するために何かしたいという想いがあるだけなのです。
 きっと、そこには、私たちがコロナ禍で使命感に燃えて対応した看護師たちの姿と同じように、理不尽な戦禍の中で使命感に突き動かされて、自らの命の危険も顧みず医療を続ける看護師や看護管理者たちがいることを忘れることが出来ないからだと思うのです。

理事会の出した結論は、日本看護協会からのICNを通じての寄付の広報の促進となりました。私たちの団体は、さまざまな組織や団体に所属している認定看護管理者の集合体です。たぶん、会員の皆様は、それぞれの立場でこのウクライナ危機への応援に参画していることと思います。今回、会として、直接的な支援はいたしませんが、ウクライナで戦う看護師や看護管理者へエールを送り続けたいと思います。早く平穏な日々と日常の幸せが戻りますように祈りつつ。

以上


認定看護管理者会
会長  佐藤 美子
(国際医療福祉大学熱海病院 看護部長)

会長写真

2022年1月末に第23回認定看護管理者会総会・研修会を開催いたしました。皆様にご参加をいただけたこと厚く感謝いたします。
 しかし、昨年末からの新型コロナウィルス感染症の第6波の拡大により、今年度もオンライン開催の運びとなりました。2年前の広島県福山市での開催のように会員の皆様と共に集うことが出来ず、懇親会の願いも果たすことが出来ませんでした。そんな中でも当会の特徴でもある地区別懇談会や実践報告会は例年通り続けていけるよう企画し、ZOOMを使用して196名の方々に参加していただきました。

このような不自由な生活の中、昨年末、「ライフシフト2-100年時代の行動戦略(アンドリュー・スコット/リンダ・グラットン著、池村千秋訳、東洋経済新報社)」が刊行されました。リンダ・グラットンは、安倍政権で「人生100年会議」にも招聘されています。5年ほど前にベストセラーになった本の続編です。この中では、パンデミックは、変革を加速させると説いています。日本は、「長寿化の進展とテクノロジーの進化」を経済成長の原動力に転換すべきだとしています。デジタル化が世界の中で最も遅れている国としても挙げられています。大きく変化した世の中の状況を見ながら、自分の「物語」を自分で選択(もう、これまでの昭和や平成とは価値観も文化も変化しています)し、常に学習と変身を重ねて「探索」すること(何回も移行が必要である)、家族の関係も変わりつつあることから、様々な人間関係の中で、深い絆としての「関係」を育むこととしています。すでにセカンドキャリアという呼び方も、実はマルチステージを生きざるを得ない私たちにはそぐわないのかもしれません。

認定看護管理者である私たちは、この変革の中で、看護師の人が人をケアするという心を失うことなく、社会も組織も、そして個人も成長し続けられるよう、時代を敏感に捉え看護管理実践を模索して行きましょう。

2022年 2月