認定看護管理者会役員のつぶやき

近畿ブロック役員 元生 早苗

未来を見据えて

 ダイバーシティ(多様性)とは、組織や様々な社会、民族的背景、異なる性別、性的指向など、さまざまな人々が持つ多種多様なバックグランドのこと。また、インクルージョン(包括)とは、全体をまとめることと言われており、ダイバーシティ&インクルージョンは多様な人材を確保し、その多様性を認め合い一体となって働くことと言われています。
 皆様の職場の多様性はいかがでしょうか。私は2022年4月に医療法人の1つ現在の医療機関の管理職となりWITHコロナの中で日々、人財育成と人財確保に力を注いでいます。
 2022年の診療報酬改定では、看護補助充実体制加算が新設され、より看護ケアの充実を図るために診療報酬がつきました。しかし一方で、病院での看護補助者は人材確保が非常に難しく当法人は4~5年ほど前よりミャンマーから外国人技能実習生の受け入れを始めました。日本語の学習をし、医療機関で働く彼ら彼女らは、コミュニケーションも表記も難しい。異国にきて、文化風土が異なる中で生活だけでも大変です。
 例えば、各看護補助者業務の手順や要点、さらにコロナ感染対策の説明をし、わかったとうなずきます。病院の中では手洗い・マスク・フェーイスシールドの着用を行い様々な看護補助業務を実施するのですが、清潔保持のケア時、患者搬送時、食事の介助時など、1つ1つの動作が感染対策だけでなく、正確に確実に実施しているか、様々な職種と共に働く職場では、確認が必要です。自らができていないこともわかる仕組みと互いに正確に実行するシステムづくりが必須です。これは多国籍の職員の協働だからではなく、常時必要なことと改めて考えます。
 管理者としては、働く場所も働き方も自分の生活スタイルで選択するような社会があるわけですから当院で働く人財育成と人財確保はどうあるべきか、これからの人口減少の社会の中で看護職や他の職種も人財を確保することがますます難しくなります。
 近隣では外来オリエンテーションはロボットを活用する医療機関があります。受付からAIを活用されている病院も聞いています。
 未来を見据えて、様々な価値観をもつ人々と共に働き続けるためにできることは、社会の変化を捉え柔軟性を持ち最善の方策を捻出していかなければと考えます。
 そしてさらに多様性を捉えその中で互いに認め合い人財を大切にした管理マネジメントを進めていきたいと思います。

2023年1月10日