認定看護管理者会役員のつぶやき

九州・沖縄ブロック役員 藤満 幸子

定年から6カ月を過ぎて‥‥

 2023年3月定年退職を迎え、4月から病院再雇用で病院の診療支援部門である医療教育研修センターのセンター長として6カ月が過ぎた。振り返れば、37年間同じ病院で勤務し、助産師として11年、その後看護師長・副看護部長・看護部長等として26年。看護管理者としての月日が長かったのだとつくづく思う。看護師長になる際に、当時の看護部長から「助産師に未練はないか」と聞かれたときに「ありません」ときっぱり答えたことを覚えている。それは、助産師としての技術力に自信がなかったことが最大の理由だったような… 
 4月から、病院全体の研修を管理する目的で設置された診療支援部門であり、5月にはいり、メディカルスタッフに対し人材育成についてのヒアリングを行った。その中で感じたのは、看護部門がいかにキャリアを見据え段階的に教育を実施し評価しているかを実感した。一部の職種では、専門性については個人に任されており、部門長の中には、人材育成のために計画的な研修プログラムを持たない職種があった。人材育成よりも現場の業務が手いっぱいかもしくは管理者のマネジメント教育が不十分なまま管理を任されているという状況と思えた。いかに専門職とはいえ管理者の育成の必要性を強く感じている。

 一方、4月から、若干の時間的余裕ができた。
今思えば、ゆっくりと自分を振り返る間もなく、目の前の課題解決に向けて、あるいは課せられたノルマ達成に向けて、日々、ひたすら走り続けてきた。絶えず急かされている感じの毎日だったと気づかされた。
 10月7日に九州・沖縄ブロック研修会で講演いただいた臨床倫理士の金城先生のお話の中に、「人生は選択の連続である。大きな選択、小さな選択をしながら私たち自身を作っていく」旨があった。
還暦・定年の節目を期に、大きな選択と小さな選択をしながら、これからの「今」を味わいたいと思うこの頃です。

2023年10月18日

秋桜と秋空:佐賀県佐賀市金立公園にて